本記事について
創作広場にお越しいただきありがとうございます。ここでは、キノコクエスト編のあとがきについて書いてまいります。
- 本記事について
- はじめに
- 最序盤:旅立ち(1~2話 2024年10月頃)
- 序盤①:隣町エリン編(3~7話 2024年10~11月頃)
- 序盤②:船旅編(8~10話 2024年11月頃)
- 中盤①:シタッケ編(11~20話 2024年11~12月頃)
- 中盤②:エノノキ編(21~30話 2024年12月~2025年1月頃)
- 終盤①:魔王軍幹部編(31~46話 2025年1月~3月頃)
- 終盤②:魔王カツヒコ編(47~60話 2025年3月~5月頃)
- 最終盤:ジメシ編(61~74話 2025年5月~6月頃)
- まとめ
- さいごに

はじめに
昨年の10月から週に2話ずつ連投し、37週・74話に至り完結しました!
読んでくださった皆様のおかげです。
本記事はあとがきと題しまして、
どのように構想・プロット・ネーム化していったかを
振り返ります。
キノコクエスト第一話を投下した時点で全話見通していたわけではなく、
走りながらもいつどのように考え、ストーリーを練り、伏線を張り、
回収していくようにしたか、細かく振り返っていきたいと思います。
そうです、こちらは作者の「反省会」会場です。
よって長くなると思いますので、読んでくださる奇特な方は
ざっくりななめ読みしてください(笑)
最序盤:旅立ち(1~2話 2024年10月頃)

第1話投下時は、とにかく好きなRPGっぽい話にして
キノコたちを登場させていけば面白く描けるだろうと、
後先考えず発車させました。
ファンタジーギャグといった位置づけでゆるく続けて、
飽きたら終了させればいい、と思ってました。

ですので、倒すべき魔王を本編でいう「カツヒコ先生」に設定したのも、
単に2話目のオチ的なところでもってきただけでした。
ストーリー構想のようなものは全くなかった走り出しでした‥
序盤①:隣町エリン編(3~7話 2024年10~11月頃)
キノコクエスト編を独自のシリーズとして基本的な方向性が
固まり始めたのがこの頃でした。

RPGでいう「イベント」を旅先でこなしていくのが基本ですが、
一つ一つの「イベント」はひねりのあるもの・意外性のあるものに
したいと思うようになりました。
隣町エリン編では、町長リンギが村に住み着いた魔物を討伐する
依頼をしますが、実は黒幕がリンギだった、という具合です。

魔王カツヒコのしもべ、「ドライミョーネ」も魔王の「四天王」
という設定にするべきか迷いましたが、この時点で「四天王」と
決め打ちしてしまうと残りの3人の構想が「ノルマ」になってしまいます(笑)
ので、ただの「しもべ」としました。
ただ、結果的には終盤に向かうにつれ魔王軍は充実していくので、
この時点で自分の作者としてのモチベーションを信じて、
ワクワク感のある「四天王」として登場させてもよかったなと思います。
ここは反省点ですね。

ひねりのあるストーリー展開にしたかったので、
あまりいろいろと詰め込むとコマ数が足りなくなるし、
読み手としても書き手としても中だるみすると思い、
展開を急ぐことを意識しました。
とっとと悪役は倒してほしかったので、
その結果、キノコの勇者としての力量というか、
実力がそれなりにあるという設定を決定づけるものになりました。
「キノコの解放戦線」本編のキノコは機敏に動き回るシーンは
ないので、作者にとっても意外というか、踏み切る勇気がいりました。
実力のないキノコが、とんちや口だけで魔王軍に立ち向かうという
構想も面白いと思っていたので、そちらの構想は諦める形になりました。
(第2話あたりはまだその路線の傾向がありますね)

RPGならではのワクワク感を大事にしたかったので、
世界地図や移動手段についても登場させました。
世界地図も、あまり複雑なものにすると回収しきれなくなるので、
ざっくりとしたものにしました。
この時点では、10話か15話くらいで終わるだろうくらいに思っていたので。
序盤②:船旅編(8~10話 2024年11月頃)
「キノコの解放戦線」本編の主要キャラを登場させ切りたかったので、
キノ香は操舵士として登場しました。
本編ではそのような設定はないです(笑)

ただ、船旅編を描いている時点で10話近く、すでにここまで
読み進めてきてくださる読者の方もいたので、
このあたりで本格的なストーリー展開を描いてお届けしたく
なってきました。

回収する目途はこの時点ではなかったものの、本格的に
連投するストーリーにするからにはどこかで回収できるだろうと、
伏線やそれっぽいキーワードを散りばめるようにしたのも
この頃からです。
「女神のトリュフ」もその一つですね。
それって共食い?と読者にコメントされたのが笑いました(笑)

船旅編の意外性演出になったのがミョーネ君の離脱でした。
「キノコの解放戦線」の主要キャラ(だけ)による旅、
という形にしたかったのでご都合的にやられてしまったとも言えます。
彼はのちほど復活しますが、この時点ではその予定はありませんでした。
中盤①:シタッケ編(11~20話 2024年11~12月頃)
この頃が最も構想が展開期で、色々な意味でやりたいことが
膨らんだ時期でした。

本格的なストーリー展開のため、いくつかの「謎」を登場させるべく、
キノ香はミステリアスなヒロイン枠になりました。
また、「イベント」の消化のために自創作の他作品からキャラを
出張させたりしました。
『アラフォー黒魔術』からの古占術師と、
企画『漫仮』からのアコですね。
「急いで終わらせる必要はもうない、やりたいことを
詰めこんでいこう」と舵を切り、腰を据えて考え始めたのがこの頃です。

キノ香は魔王軍のスパイに見せかけるミスリード役にしたい、
というのは当初から考えていました。
この展開にしたいがために、後付けで設定を考えていく作業が
楽しかったです。

占い師のバアサンが、「お主ら今あっちの方から来なかったか?」
「そうか…確かに見かけた気がしたんじゃが…」というセリフも、
伏線にしたつもりでした。
魔王カツヒコのスパイが結局キノ香でなかったとしたら、
誰がスパイだったのかということになりますが、
「姿かたちの似ている同族」がキノコ一行の周りを嗅ぎまわっている
ことにすれば、つじつまが合うかなと考えました。
ですが、ちょっとわかりづらかったですかね?
ストーリーの全貌がこの時点で設計しきれていなかったので、
伏線にしても説得力があったか自信がなく、ちょっと反省点です。

「魔の山界」「エビルフォレスト」「幻の空中都市」を
キーワードとして登場させてファンタジーとしての世界観を広げました。
このうちの一つを魔王の居城、もう一つをキノコたち一族の居城、
もう一つは、未定でも何とかなるだろうと思っていました(笑)

シタッケ編の「イベント」がヤクルトの買い占め事件でした。
意外性が、女盗賊のアコと魔女のおばあさんが親子だったことですが、
これには作者もそんなことを思いついたことに驚きました(笑)
また、この頃、モブキャラや魔王軍の陣営にもキャラが
必要になるので、XやPixivでキャラ募集をかけました。
結果、「フックマン」「ミキモリ」「カエデ先生」をご応募いただき、
のちほど魔王軍の幹部として登場していただきました。

キノ香にばかりストーリー構想のフォーカスが当たっている
自覚があったので、主要キャラのピィ太も役割を増やすために、
秘められた力ということで始祖鳥モードを登場させ、
「空を飛ぶ乗り物」代わりになってもらいました。
後述する、空中都市エノノキ編の構想とプロットは、
シタッケ編を作画中に並行して行っていました。
エノノキ編で設定放出回になるので、
この頃が最もストーリー作りの作業的にはピークでした。
中盤②:エノノキ編(21~30話 2024年12月~2025年1月頃)
ストーリー全体を通しての構想をだいたい固めたのがこの時期でした。
やりたい展開を実現するには設定に矛盾が生じたりと、
苦心したのもこの頃です。

プロット上は、まずは読者目線で何が「謎」かを整理するパートになりました。
謎1 キノ香は魔王の手先なのか
謎2 キノコはなぜ魔王を倒そうとするのか
謎3 魔王はなぜ世界を滅ぼそうとしているのか
3つの謎はいずれもキャラたちの「動機付け」がポイントになってきます。
ちなみにオチとしてちょうどよかったので「女神のトリュフ」は
エノノキ編で回収となりました。

作者としてはキノ香はスパイではないことに決めていたので、
ならば誰がスパイだったのかということで、
マッシュ族長老ジメシの手先という形にしました。
するとジメシの方にも企てが必要になってくるので、
魔王カツヒコの敵対勢力として「真のボス」とする
構想としました。
「ラスボス」魔王に対し「裏ボス」が登場することに
決まった瞬間でした。

魔王カツヒコにスパイとして報告しているのが
実はジメシの手先であり、
キノコ一行をスパイしているのもジメシの手先なら、
マッシュ族に特有の情報共有の手段が必要になってくるので
「胞子」の設定が生まれました。

一方で、キノコやキノ香もマッシュ族なら、
「胞子」で最初から情報共有ができたはずですが、
最終的にはキノコは主人公としてジメシに立ち向かう必要があるので、
「胞子」には記憶を操る機能もつくことになりました。
このあたりの設定はご都合主義ですが、おかげで
何とか破綻しない程度にストーリーが練れてきました。

キノコもキノ香も胞子によって幼いころの記憶がなかったなら、
胞子によって「司令の届き具合」を確認し合えばジメシの
言っていることの信ぴょう性があがるよと、
ピィ太が提案するシーンです。
提案の適切性はともかくして、何らか与えられた状況に対し
鵜呑みにせず検証しようとすることによって説得力が増すのと、
マッシュ族ではないピィ太のキャラ付けが強化されるので、
一石二鳥の展開だったかなと思っていますが…
ちょっと説明がくどかったですかね。

ピィ太の提案を呑むとストーリーが破綻する
(キノ香のミスリード展開ができなくなる)
ので、キノコは提案を断る必要がありましたが、
このあたりでキノコクエスト編におけるキノコのキャラ性と
テーマが決定づいてきました。
つまり、キノコは自由意志を尊び、それをもとに最終的には
ジメシに立ち向かうことになるというキャラ性と、
キノ香への愛というテーマです。

反省点としては、1~2話の旅立ち時点でこのあたり
(キノコの旅立ちの動機)が説明されていないので、
後からストーリーの辻褄合わせのため設定を考えるのに
苦労した、ということでしょうか。
ドラクエなどでは王様から魔王討伐の依頼をされる
ものなので、このあたりの「お約束」を守って
いればまた違った展開ができたかなと思います。

裏ボスがジメシになるなら、魔王カツヒコの動機付けも
改めて決める必要がありました。
幸か不幸か、ここまでの旅で魔王カツヒコは
大した悪さはしていないという状態だったので、
・魔王独自の正義でジメシと対立していること
・当面の脅威としての勇者キノコを排除しようとしていること
という動機が決定づけられました。

ストーリー上はこの時点でキノ香はスパイ疑いありですが、
最終的にはスパイではなく自分の意志でキノコについてきている
ことにしたいので、キノ香の動機付けも考える必要がありました。
魔法陣グルグルのようなファンタジーを意識していたということもあり、
どこかでラブ要素は登場させようとは思っていたのですが、
幼いころに将来を誓った仲だったという形にしました。
胞子によって、幼いころの将来を誓い合った記憶を忘れていたところ、
キノ香は思い出していてキノコは忘れているということから、
キノ香としては歯切れの悪い、一部秘密を残したままついてくるという
状態の理由付けになりました。
…何とかなるものですね(笑) 何とかなってますよね?(笑)

「何を言ってもOKもらえる気がしない」とキノコが
キノ香に対して告白の練習をするシーンです。
決戦前のラブ要素として挿入しつつ、
結果的には最終話の伏線にもなりました。
幼いころに「プロポーズの言葉」を取り決めていたことを、
無意識下では覚えていたからなのですね。

物語のクライマックスに登場することになるであろう、
一発逆転の究極魔法、マタンケもここで紹介されました。
魔王カツヒコとジメシはマタンケを巡り
膠着状態に陥っていたのですね。
と、空中都市エノノキ編を執筆開始した時点で、
基本的にストーリーの最終話までの大体の構想作りは
終えていました。
なかなか設定作りに苦心したところもありますが、
おしなべて楽しい作業だったのを覚えています。
終盤①:魔王軍幹部編(31~46話 2025年1月~3月頃)
いよいよ終盤です。ストーリーの大枠は最終話まで
ざっくりとプロットはすでにあったところから、
魔王軍との戦いの細部を詰めていく作業になりました。
話数で言うとこのあたりが一番多いので、主に作画に集中していた
期間とも言えます。

防衛担当幹部のフックマン(Tomokoさん作)、
戦略担当幹部のミキモリ(高咲真紅さん作)、
お色気担当幹部のカエデ(銅のクチバシさん作)は
みなそれぞれ魅力的な魔王軍幹部として
登場してくださいました。ありがとうございました。
おしなべて、『キノコの解放戦線』メンバよりも
デザインが凝っている(当然ですねw)し、
特にカエデ先生は読者サービス枠にもなるので
作画に気合が入りました(笑)。

魔王軍側は魔王、3幹部、その他雑魚多数に対して、
勇者側は3人しかおりません。
ここは"ワンピース構文"といえばよいのでしょうか、
誰が誰をお相手(1on1)するのかという構想を深めました。
魔王カツヒコvsキノコ
幹部ミキモリvsピィ太
幹部カエデvsキノ香
という構図のあとで勇者側に手札が足りなくなり、
序盤の敵のミョーネ君復活や、道中で仲間にしてきたモンスター、
シタッケ編のアコと黒魔術師の再登場となりました。

これまでの登場キャラが駆けつけるという、
クライマックスのテンプレも活用できました。
このあたりは悩むところが少なかったし、コメントによる
反響を見ても「やっぱり皆すきなんだな」(笑)という感じでした。

幹部戦はそれぞれのキャラ性を活かしたかったので、
戦略担当のミキモリは敵ながら独自の価値観をもって
行動しているというキャラクターになりました。
魔王軍も均質な一枚岩ではないという、個性が束ねられて
成り立っているような深み演出につながったかなと思っています。

お色気担当のカエデはこれでさらにキャラの深みが出たら
他のキャラを食ってしまいそうだったので
悩んだ結果、メタ的な要素に頼らざるを得ませんでした…
背景を知らない読者を置いてけぼりにしてしまう(今更かもですが(笑))
ので、ここは反省点です。
「ちょうどよい深さのキャラエピソード」を考える力が
今後の課題かなと思いました。
ストーリー展開上は、「キノ香が魔王の刻印を持っていることを
仲間に知らしめる」というきっかけを担うことになります。

防衛担当フックマンは最後の要として立ちふさがります。
「正義の味方フックマン!」は原作の決めフレーズでもあり、
そこから構想を膨らませました。
その結果、魔王カツヒコとの独自で奇妙な信頼関係が生まれました。
魔王と幹部の関係の他に、「おっさんと猫」というもう一つの関係性が
生まれ、魔王カツヒコの、ほかの部下には言えない悩みを吐露する
シーンなどが生まれました。

改めてですが、このような素敵なキャラたちをお貸しくださり、
Tomokoさん、高咲真紅さん、銅のクチバシさん、ありがとうございました。
幹部線は立場上、最終的には勇者側に敗北する必要があります。
原作キャラも知る読者の方からは、
「ああ~やられてしまった…どちらのキャラも好きなので
どっちを応援すればよいか迷う~」
「今回は魔王軍だから仕方ない…」
というコメントも寄せられ、お借りしたキャラといえどリスペクトと
節度を持って扱う重要性を改めて思い知りました。
私の力量不足で不本意な立ち回りを強いてしまっていたら、
申し訳ありません。
上述のコメントがあったこともあり、魔王軍幹部の
その後のエピソードを追加することになりました。
ジメシからの刺客のカツヒコ暗殺阻止や、
エピローグでの「幹部それぞれのこれから」を語るシーンですね。
終盤②:魔王カツヒコ編(47~60話 2025年3月~5月頃)
幹部戦編から、キャラの多さとクライマックスに近づく迫力演出の
ために、作画に力をいれる必要がでてました。
そのためコマが手狭になってきたので、47話目から
広い4コマフォーマットに変更しました。

さて、プロット上は終盤①の幹部戦が本格化する前に
魔王カツヒコの目的が一部語られています。
これにより、中盤②エノノキ編で整理した読者にとっての謎の、
「謎3 魔王はなぜ世界を滅ぼそうとしているのか」
に迫っていくことになります。
この時点では、魔王カツヒコもただの悪ではなく、
自身の正義がどうやらあるらしい(キノコもそれには
直感的に気づいていたらしい)ということが分かります。
ここからは伏線回収がメインとなっていくパートです。

ストーリー上のテンプレとして主人公側も一度ピンチになって
ほしいので、熱風乾燥エピソードが入りました。
表面上、ジメシと協力している設定も相まって、
「弱点を把握されている」という状況が自然になりました。
読者の方からの、「明らかに現代と思われる機械が(笑)」という
突っ込みコメントが笑いました。(笑)
高度に文明が進んだ空中都市エノノキからもってきたことに
したので良いことにしようと押し進めましたが、
この時点では世界観を守ってやっぱり中世風の炭火・送風からくり
のようなギミックにした方がよかったかもですね。
反省点、にしておきましょう(笑)。

さんざん気を持たせたり引っ張っていたりしたキノ香が、
実はスパイじゃなかったことが判明したのが50話でした。
ここで読者にとっての謎
「謎1 キノ香は魔王の手先なのか」
は直接的に解決することになります。
よって一番反響があった(作者的にも反響が楽しみだった)
回になりました。
目の肥えている読者にとっては大したことないどんでん返し
かもしれませんが、自分なりにここまでストーリーを練って
「どんでん返し展開」を作れたのは今後の自信になりそうです。^^

ただ、謎1でキノ香がスパイじゃなかったなら、
関連する謎として「なぜ知っていることをキノコに教えなかったのか」
という謎が付随して発生します。
このあたりは最終盤に向かって解決していく訳ですが、
クライマックスというものは、大小さまざまな謎と展開によって
出来上がるんだなあと振り返りをしながら思いました。

話を戻して、一度ピンチになったキノコが逆転するのは、
「愛の力」によるものでした。
まあ説明になってない気がしますが(笑)、少年誌的な
テンプレではあるのでここはこれでいいかなと思っています。

魔王カツヒコが倒された後に、
「謎3 魔王はなぜ世界を滅ぼそうとしているのか」
は、カツヒコ自身によって語られ、謎は解消します。
「ジメシとは表面上、手を組むふりをしていただけだ」といい
「お前らマッシュ族の勝ちだ」と負けを認めますが、
ここからが最後の謎、主人公キノコの
「謎2 キノコはなぜ魔王を倒そうとするのか」
の紐解きが重要になります。

『キノコの解放戦線』本編と同様なので、意外性は少ないと
思いますが、キノコクエスト編のキノコの行動原理も
「アンチ人類」であることが54話で判明します。
ここは少しストーリーは破綻気味で、あとから辻褄合わせに
苦心したところです。
このキノコの考えが初めから明確でピィ太が把握していたなら、
旅の途中、空中都市エノノキで「実は魔王討伐は司令だった」
とジメシから聞かされて衝撃を受けるところに、
ピィ太がフォローできてしまうからです。

よってピィ太はこの質問は投げかけたのだけど答えを聞いていない、
しかも繰り返し確認して追求しない、
という、なんとも都合だけの演出になってしまっている点が
反省点です。
構想中の段階では、
キノコは胞子によって記憶があいまいだから動機もあいまいでOK、
ピィ太は主人公キャラではないのでそこまでの深堀りは不要でOK、
RPGのテンプレとしてよくわからないまま魔王討伐にでかける感覚でOK、
と流してしまっていましたが、
このあたりが見切り発車で物語をはじめる限界といえるのかもしれません。

さて話が散らかってすみません(笑)。
「謎2 キノコはなぜ魔王を倒そうとするのか」
は「人類を倒すため」ですが、「ジメシがマタンケを発動させようと
している」ことを聞いたキノコはエノノキに向かいます。
ここで謎2はやや変質を遂げ、
「人類を倒そうとしているキノコがそのあとどうするのか」
という謎に変わります。
ここは読者目線ではもしかしたら「主人公ムーブ」ということで
片付くのかもしれませんが、作者目線としては
主人公の動機付けということで意識した部分でした。

マタンケの詳細と発動条件についても、あとから作者が
「四賢者」という設定を思いついて我慢できずに書いちゃった(笑)
というものなので、反省点ですね。
ここは、ジメシからみれば対抗勢力の魔王が弱体化すれば
何でもよかったので、変に複雑な発動条件でなくても良かった気がします。
「四賢者」という設定を活かすならもっと中盤で発動条件を
登場させても良かったですね。
最終盤:ジメシ編(61~74話 2025年5月~6月頃)
さて裏ボス編、クライマックスですが、プロットもネームも
4月頃には完成していて、ひたすら作画していました。

ジメシの狙いや目的はここにくるまでに周囲によって
語られているのですが、「真のボスの語り」は見せ場でもあるので
気合が入りました。

ストーリー展開上、キノコがジメシに立ち向かうことは既定路線ですが、
キノコは「気に入らないんだ、記憶を奪って操ろうとしたことが」と
語り、「やりたいようにやるんだ」と少年誌的主人公の発想で
対立を確定させました。
これでキノコにおける謎が解消されたというか、
動機付けが明確になりました。

もう一つのキノ香における謎、
「なぜ知っていることをキノコに教えなかったのか」
も、ジメシと死闘を繰り広げているうちに刺激を受けた
キノコが記憶を取り戻すことにより解消します。
これですべての謎(伏線)の回収完了です。

あとはストーリー展開上はジメシを倒すだけでよく、
・「熱風乾燥」の意趣返し(魔王カツヒコの想いものる)
・死んだバアサンのイメージで油断させる(愛のテーマ)
をもとに勝利しました。

一応、最終話でも、中盤エノノキで
キノコがキノ香に告白するイメージに失敗し続ける理由に
ついても触れられて、物語は終幕です。
本編も、あとがきも長すぎ!
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
まとめ
もう読まないでいいです(笑)。
作者にとっての反省会として、今後の創作の糧にしたいので、
反省点をまとめておきます。
- ミョーネ君を「四天王」として登場させればよかった
- シタッケで、「姿かたちの似ている同族」がキノコ一行の周りを嗅ぎまわっている、部分の表現と狙いがわかりにくかった
- 旅立ちの理由があいまい。RPGテンプレの、王様からの依頼という形にすればよかった
- カエデ先生、もと保険医という"内輪ネタ"に頼ってしまった
- お借りしたキャラに対するリスペクトと節度と感謝を忘れないこと
- 熱風乾燥機、あきらかに現代風の機械で世界観が崩壊している(笑)
- ピィ太の動機付けとキャラがあいまい。キノコとの出会いや過去を書けばよかった?しかし長くなるな…
- 四賢者という設定を思いつきで書いちゃった(笑)
自分用のメモです(!)。
さいごに
さて、キノコクエスト編はこれで完結ですが、
しばらくはまたいつもの1話完結型の「キノコの解放戦線」に
戻ろうと思います。
またしばらくしたら、長編のストーリーを考えても
よいかもなと思っています。
末筆となりますが、改めて、ご愛読いただき、ありがとうございました!
読者登録いただければ、次回作の掲載時に通知を受けられるようになります。
合わせてよろしくお願いします。